脳梗塞のリハビリの家族ケア

脳梗塞のリハビリと家族ができることは?

脳梗塞の介護は想像以上に大変なことです。

 

どんな後遺が残るのか、どんな社会的サポートがあるのかなどをご紹介します。

 

家族の心構え

家族が脳梗塞になると全てをサポートしたくなります。ですが、できる事には手を貸さないことも必要です。

 

どんなことが本人にできるのか、どんな状況になったらサポートが必要なのかを医師や看護師に聞いておくと安心です。家族に寄り添い、リハビリを見守る心のゆとりを持つ事が大切です。

 

家族ができること

脳梗塞になった家族の介護では、後遺症やリハビリに対する理解が大切です。脳梗塞の後遺症として、大きく3つの症状があげられます。

 

神経障害

脳の細胞や神経にダメージが残ると、運動麻痺や感覚麻痺のリスクがあります。手足が動かしにくかったり、細かい手作業がしにくくなったり、発症前にできていたことが簡単にできなくなります。

 

高次脳機能障害

記憶や認知、判断力などのトラブルが出て、物事をスムーズに進められない状態になってしまいます。同時に複数の事を進めようとしても難しく、作業効率が悪くなります。

 

作業をしている途中で中断されると元の作業を思い出せなくなったりするなど、一緒に暮らす家族がサポートしなければ物事を完結しにくい後遺症がでてきます。

 

また、まっすぐ歩くのが難しくなったり、読み書きに支障がでたりすると、復職が難しい状況になってしまうリスクもあります。

 

精神障害

脳がダメージを受けることで、性格が変わったような印象を受けることがあります。

 

イライラして暴力的になったり、大声を出して怒鳴ったりする場合もあり、介護する家族の身の安全にも関わってきます。脳のダメージが残っていない場合でも、身体の変化に耐え切れず、うつ病になってしまうこともあります。

 

メンタルヘルスを扱う医療機関での診察や治療を受けるなど具体的な対応が必要となります。後遺症やリハビリへの理解として併行して、家族が安心して生活できる環境を作ることも大切です。その際は必要に応じて公的支援を活用することも方法の一つです。

 

脳血管疾患は、介護保険の利用条件に入っています。一定の条件を満たす患者は介護保険の対象になるため、家族の負担も軽減されます。要介護認定を受けるには種類を提出します。市役所や支援センターに介護認定を受けたいことを伝えると申請書がもらえます。主治医の見解を記入する欄があるので、医療機関との連携も必要です。申請書が受理されると認定審査に入り、市区町村役場から委託を受けた担当者とどの程度の介護が必要か具体的な判断を進めていきます。

 

介護のポイント

後遺症の内容や家族の環境によって変わります。状況に応じた介護の進め方について、ご紹介します。

 

後遺症がある場合

自宅療養を始めてからも、脳梗塞のリハビリは続きます。本人の主体的な取組みがなければ良い結果は難しくなってしまいます。脳梗塞の後遺症として心のトラブルが出てしまうと、前向きに行動しにくくなります。家族の献身的な声かけがリハビリのやる気を左右するので、接し方が重要になります。

 

また、麻痺が残った場合でも、懸命なリハビリで改善できる見込みがあるので、医師や理学療法士、看護師と連携を取り、できるかぎりのサポートを検討しましょう。
脳梗塞の後遺症で言語障害が残ると、上手く感情が表現できない問題が起こります。

 

知的水準が維持できているケースでは、本人の気持ちに配慮した声かけを意識しましょう。本人としては、言いたいことが上手く表現できないので、もどかしさを感じます。「何を言っているのかわからない」「どうして、はっきりしゃべらないの?」などの無神経な言葉は、心を傷つけてしまいます。社会から孤立した状況で家族の理解も得られないと、リハビリへの意欲が下がってしまいます。家族と会話する機会が減っていくと、さらに障害レベルや神経障害が悪化する悪循環になりかねません。

 

話しかけるときには、なるべく短く、はっきり伝えるように意識します。スポーツの試合結果、開花情報など、本人の関心のあることを掘り下げるのがおすすめです。また、言葉だけでは上手く会話ができない場合は、ジェスチャーや写真を交えて意思疎通を図るのも良いでしょう。

 

急な感情の起伏がある場合

感情の大きな起伏が見られる場合、周囲のサポートが必要となります。どんな状況になると突発的な行動につながるかを理解し、考えられる原因を改善していきましょう。攻撃的な態度の背景に本人の不安が関係しているケースもあります。後遺症への理解を示して温かく接することで、衝動的な感情が治まることも多いです。

 

怒りなど攻撃的な行動は、身近な相手に対して顕著に現れる傾向があります。メインの介護者が決まっていても、他の家族のサポートも大切です。通院サポートやリハビリの送迎など分担できる介護を手伝って、リフレッシュできる時間を作りましょう。

 

また、脳梗塞の後遺症から認知症を併発した場合は、医療機関のサポートも考えていきます。家族で対処できなければ専門家に指示を仰ぎ、医療的観点に沿った対処を意識しましょう。

 

仕事で介護が難しい場合

脳梗塞の後遺症は介護認定対象のため、公的支援が検討できます。家族だけでは十分な介護が難しければ、専門家の支援も考慮しましょう。急に家族が脳梗塞を発症して介護が必要になると、自分だけで何とかしようと抱え込む方も多いです。

 

しかし、仕事と介護の両立はストレスになりやすく、様々なトラブルの引き金になってしまいます。介護休暇や転職を検討すると、収入が安定しません。療養費やリハビリ費用もかさむ状況で、収入が途絶えるのは避けたいことです。介護にかかる経済的な問題を考慮しても、仕事と介護の両立手段を考えることが重要になります。

 

利用するサービス内容は、状況に応じて判断されます。ケアマネージャーが作成したケアプランをもとにリハビリなどを進めていくことになるので、よく話し合って決めましょう。自宅をメインに考えた在宅サービスのほか、施設に頼る方法もあります。医療や介護サービスが整っている施設なら、重い後遺症が残った場合でも安心できるでしょう。公的支援を検討するにあたっては、主治医の判断やリハビリ担当者の意見も考慮されます。どんなサービスを活用したら生活が安定するのか、専門家からの意見も参考にして、前向きに検討しましょう。